前回差し歯と、インプラントの違いは説明しましたが

今回は差し歯の作り方について説明したいと思います

今回の患者さんは

歯

女性の患者さん、前歯の詰め物が欠けたという主訴で来院されました

歯医者的には、その詰め物を治すことも重要ですが

下の前歯のガタガタも気になります

歯

下の前歯が、上の前歯を突き上げるようにして噛んでいたため

詰め物をした場所が欠けたのだと推測できます

したがって、この状態で同じように治療を行ったとしても

結果は同じことが繰り返されるだけとなります

歯

この患者さんの場合、矯正を行い歯並びを綺麗にしてから

前歯の治療を行うと言う事にしました

矯正治療を行ったため、少々の時間は要しましたが

それによって、そのままの状態で治療を行うより

良い治療結果を得る事が出来ます

差し歯とは、以前も紹介したとおり

自分の歯は残して、それに被せる方式です

歯

左右の歯の大きさのバランスを考え、真ん中の2本の歯を治療する事としました

向かって左側の歯は、神経が無い状態で治療し

右側の歯は、神経を残した状態で治療を行っています

歯

神経のある歯は、なるべく神経を残した状態で治療する事をお勧めします

削り終わった後数日待ち、歯茎からの出血が無い状態で歯の形をとります

ここからは歯科技工士の作業となります

歯

歯の模型を作製し、そこにガラスを盛り付けていきます

何層にも、何層にも、ガラスを盛り上げて作成します

歯

1本の歯を制作するために

盛っては窯に入れて焼いて、また盛ってと言うように何度も繰り返し行います

歯

そうして20何工程と言う手間をかけて、徐々に歯の形になっていきます

歯

ここまで来ると後一息

盛ったガラスが割れないように、慎重に作業を行い

歯

ようやく完成となります

そして技工所から技工物が届くと、またまた歯医者の出番となります

この歯を患者さんにSETする工程に入ります

歯

SETした直後の写真です

左右のバランスもよく、両隣の歯と良く馴染んでいると思います

そして矯正した事により、下の歯も綺麗に並んでいます

歯

1週間後の写真です

歯肉がしっかりと作成した歯の周りに収まっている事が見て取れます

歯肉に炎症もなく、しっかりと調和した修復が行えました

歯

外から見た感じも周囲と調和した歯となり

一見しただけでは、治療している事に気が付かれる事はありません

この様に時間をかけ、丁寧に1本1本作成する事が

治療成功のカギとなります

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